メゾンドヒミコ(を観るに至るまで) と大島弓子

枕元漫画天国

シムシティは午前中に100万人を超えて、水多めに作った地形は建物で埋まってしまって新たに開発する部分がなく、街を作り変える元気もなかったので、昼寝。
14時に起きて、今からならメゾンドヒミコの監督舞台挨拶に間に合う、ということになり、とりあえずスパゲッティを作って食べて三時に家を出て武蔵野館に着いたら、「かなり窮屈な立ち見」と言われたのでさっそく舞台挨拶をあきらめ18:30の回にすることにして金券屋にチケットを買いに行くことにする。
金券やに行く前にZARAとバーニーズを物色。バーニーズはショーウィンドーの趣味の悪さと入り口にドアボーイがいることから母に倦厭されていた店であります。私はスリードッツのカットソーが欲しくて「バーニーズって新宿にある?」と母に聞いたら其処だと言われかなりびびった。しかし店の前まで行き、初めて入ろうという気持ちで建物を眺めると、裏口発見であります。そそくさと裏口から初潜入を果たすも、なんか刺激臭がします。化学物質を感じます。私ののどと鼻と目はチクチク痛むのでした。2階でスリードッツのカットソーを発見。18万円のダウンジャケットや14万円のクロエのジャケットを見た後だと、9800円のカットソーは安く見えてしまうね。気のせいだね。やっぱりかなり素敵で、欲しかったけど、母には「そんなつまんない服は買うな」と言われ、化学物質のせいで頭痛がして判断力が低下していたので、またこんど、ということに。でも私は再びあの建物に侵入する勇気があるでしょうか。頭痛は映画を観るまで続いた。
金券やで映画館のチケットを入手して武蔵野館に向かうも、今度は18:30の回が「最前列」に。21:05の回にすることにして16番の整理券を受け取り、紀伊國屋へ。喫茶店のお供の本を買おうと思って2時間くらいいたけど、一冊も欲しい本がなくて気分が悪くなる。紀伊國屋は「自分が欲しいと思ってる本が置いてある確立が高い本屋」だけど「自分が欲しいと思えるような本に出合える本屋」ではないんだなあ。
その後中村屋(正面2階)へ。いつもの社員のお姉さんもいました。会計のとき母がタカシマヤカードを使おうとしたら使えなかったので、原因究明のためにタカシマヤへ向かうことに。
カードは「磁気が弱ってた」そうです。母の財布は魔法のサイフなのでたびたび磁気が弱るのだ。みずほ銀行のカードなどもう二回も交換している... ジーンズを見に行って、後ろポケットの刺繍が素敵なシマロンがいいかなーと思ったけど、ブーツカットを心に思い描いてたのにそれがストレートだったことや、試着がめんどくさいなー(まだ頭痛)と思ったので「またこんど」にしてしまった。後悔。


メゾン・ド・ヒミコ いい映画でした ピキピキピッキー☆*1

なんだろうなー 好き っていうんではないけれど。「いい映画つくられちゃったなー」と思った。笑いは重要。緊張とのバランス。
何の問題の解決もしない そこがリアル。*2 
「もしもそれが失敗に終わっても、何かを試したという行為は残るはずだ」
「わかりあえる人たちだけが集って、集団で何かを変えようとすることへの批判」
キモに命じます。


とりあえず オダギリジョー 美しい 素敵。ふるえる。
「それでも あたしは あなたが 好きよ」(意訳)
音楽 いいらしい*3 細野晴臣




冒頭、雨の中の赤い車とその横に立つオダギリジョー。かわいすぎるよね。射抜かれました。




監督の犬童一心といえば、わたしの好きな市川準監督の映画「大阪物語」の脚本を書いた人なのですが、メゾンドヒミコの脚本は、「ジョゼと虎と魚たち」でも犬童監督と組んだ渡辺あや...もちろんストーリー作りには監督やプロデューサーがかなりかかわっているとのこと。
犬童監督はジョゼの前に池脇千鶴と伊勢谷くん主演で大島弓子の「金髪の草原」を映画化していて(見てない)、実は次回作にはまたまた大島弓子の「つるばらつるばら」を検討していたそう。それがまとまんなくて途中でジョゼの企画が入り、かくかくしかじかで「メゾン・ド・ヒミコ」になった、とのこと。
メゾンドヒミコは「ゲイのための老人ホームと 女の子」を描いた映画です。
「つるばらつるばら」は前世の夫を探し続ける「ゲイの男の子」の一生を描いたまんが。彼は物心ついた頃から バラの木と石段と木製のドアがある家 を探し続けていたの。*4そして杉西歳月...。
それから「ノン・レガート」(「ダリアの帯」収録)も頭の中にあったそう。若い女の子が宝くじが当たってマンションを現金払いで買ったら管理費が前の家賃より高いし周りが老人ばっかりでパシリにつかわれ散々な目にあうも結局ラッキーハッピーエンド、という話。
確かに言われてみればそんな要素はちりばめられているかも、という程度ですが。
わたしはある時期「つるばらつるばら」がかなり好きだったので、もうたまらんのです。
「自分のことを女性だと思っている男性」が直面するジレンマって、つるばらつるばらではあまり重く描かれていなくて、*5でもメゾンドヒミコでは「山崎さん」の話としてかなりリアルに描かれているのではないでしょうか。
ゲイの人から見ると「ありえない」らしいオダギリジョー演じる晴彦と、柴咲コウ演じるサオリの「試み」は、ジョゼのおもしろラブホを思い出すのだ...
ぶっちゃけ私、ジョゼは好きじゃない寄りなので、それとくらべるとやはりメゾンドヒミコはかなり好い。
オダギリジョーが美しい。
オダギリジョーが美しい。
衣装はかなり狙ってる。フリル付のブラウスとか、オシリとか。

つるばらつるばら (白泉社文庫)

つるばらつるばら (白泉社文庫)

ダリアの帯 (白泉社文庫)

ダリアの帯 (白泉社文庫)

*1:見た人にしか意味がわからないの。ニヤリ。

*2:ゲイの描写については、監督はゲイじゃないのであまりリアルではありません、「ハッシュ!」がリアルだと言うならば。よしながふみの感想が聞きたいなあ。

*3:あたしは耳が悪いので映画に入り込んじゃうとあまりBGMが聞こえてません。「また逢う日まで」はいいよな。

*4:私は下北でその家を発見してしまったの。

*5:むしろあっさり整形で乗り越えて、その後整形が崩れることに苦労している程度かも