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- 作者: 高村薫
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1992/03/25
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- 作者: 高村薫
- 出版社/メーカー: 講談社
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『李歐』のほうがバナナフィッシュにより近い。というのは李歐が「とにかく天才!」という設定と、一彰の受身な性格が理由。わが手にではリ・オウはそこまで天才じゃない感じ、一彰はただのやんちゃな兄ちゃんにも思える。
李歐は本当によくまとまっている。それに対してわが手には全然まとまってない、のがよいところとも言える。
わが手にでは一彰が自分の選択をばんばんしていく描写が話の山場になっている。李歐は予定調和的だなあ。
わが手にのいいとこはリ・オウが原口組長に嫉妬してるっぽいとこだなあ。えへへ。李歐の原口はいまひとつ弱いなあ。でも深い愛を感じるなあ。
(李歐の方が一彰と守山との関係が濃くていいなあ。李歐にも子供がいたのがいいなあ。わが手にで一彰がスライディング出頭する曽根崎警察署、おばあちゃんとわざわざ見に行ったなあ。)
びっくりしたのはわが手にのほうで敦子があたしの学校の助教授にならんとしているところ。ICUわりと近いからうちの学校のご友人もいたのかしら高村さん。
まあとにかく李歐はよかった。桜で話をまとめてあるのがうまい。李歐が美しい。李歐が素敵。李歐に惚れた。もうそれしか言わないもんカズくん。