千秋楽そのに

カルティエ現代美術財団コレクション展」

最終日。
午後、チケット持たずに行ったら、「チケット購入 50分待ち」とか書いてある。ディズニーランドかYO!
30分くらいで買えたけれども。

30分の間、下山手ドレス読みながら、他の客を観察。
「一見地味だが、こだわりのある服」を着ている人が多い。
たとえばジーンズに無地のTシャツかと思いきや、シャツの裾にカラフルな刺繍のレースのようなものがついている服の男の子とか。あと黒縁眼鏡(おしゃれな)の人が多すぎで、黒縁眼鏡カップルとかも二組くらいいて、微妙な気持ちに。みんなアンジェラ・アキみたいだよ。
Home (初回限定盤)(DVD付)

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下山手ドレス〈別室〉 (Feelコミックス)

下山手ドレス〈別室〉 (Feelコミックス)

だれピカでおなじみの松井えり菜さん本人が作品の前にいらっしゃった。「だれでもピカソ」という言葉はもう意味を失ってテレビ番組のタイトルにしか感じられなくなっていたけれど、あの自画像の本物を見たらとても「だれでも」なんてもんじゃなくて、たしかに「まついえりな」でした。
松井えり菜「えびちり大好き!」 | カルティエが誘う、現代アート。:Exciteエキサイトイズム
あの自画像には実はオルゴールが仕込まれていて、それを回してオルゴールの音色を聞かせようとしてくれる。そこで小さい子供に目をつけて、「回してみて」と誘導しているときに、大好物のエビチリのサンプル(2000円)に蹴躓いてしまい、小さな女の子は泣き出してしまった。かっちょいいパパが「大丈夫だよ」と抱き上げてあやすものの泣き止まないの。私が爆笑してしまったせいかしらん。しかし会場は異様にあたたかい空気につつまれたのでした。

作品の下に置いてある食品サンプルは、えびちりを知らないフランス人がわかるように、松井さんが日本で買っていったもの

http://artgene.blog.ocn.ne.jp/plus/2006/05/vol3_9dcc.html

森山大道の写真がやっぱりすごく好き。

森山・新宿・荒木

森山・新宿・荒木

新宿

新宿

Moriyama, Daido

Moriyama, Daido

Daido Moriyama: Remix

Daido Moriyama: Remix

本当に「エンターテイメント」で、こんなに楽しい展覧会はめったにないかも、という感想。
しょっぱなからライザ・ルーのビーズで出来てる庭、にガツンとやられました。
Liza Lou(ライザ・ルー)「Back Yard」(裏庭) | カルティエが誘う、現代アート。:Exciteエキサイトイズム
http://www.ozone.co.jp/business/design_report/p2.html
とにかく居心地が良くて、すごい人出なのだけれど、ハコが大きいからゆとりの空間だし。
B2のジェームズ・コールマンという人の、試合中のボクサーの心境を体験してしまうような作品のせいで、ナン・ゴールディンの映像作品が楽しめなかったのがすごく残念。ジェームズの作品の音が爆音すぎて、振動が伝わってきてしまって、すごく気分が悪くなってしまった。
Cui Cui

Cui Cui

川内倫子の「チュイチュイ」は、この本をスライドみたいにつらねて、スズメの「チュンチュン」という鳴き声をBGMに。すごくあたたかくて心地のよい空間になっていて、他の映像作品は一瞬のぞいてすぐ出る人も多かったけれど、ここは一度入ったら立ちすくんでしまう「あたたかさ」。
レイモン・ドゥパルドンの作品を見て、上海に行く決意を固めました。それはもう、作品のクオリティとはまったく関係ないところで決めたことなのだけれど、作品のクオリティは、東京都現代美術館という辺鄙なところにあるがためにでかいハコであることで、倍増していた。自分が世界各地の都市の雑踏に同時に存在している気分にさせてくれる。
こんな広い部屋欲しいなー。せめてドクター中松の新居のリビングくらいでもいいから!