ハウル
本と映画を比較検討。映画をまだ見ていない人は何も読まずに見に行って純粋な心で驚きを体験してください。
ソフィーがハウルの部屋を掃除しようとして二人が言い合うところが、まるで私の母と父のようだ、と思ったので、母に読み聞かせて上げました。
五章 掃除、掃除、掃除
「ここも駄目」と、ハウル。「あんたは本当に手に負えない人だな。この庭は触らないで。どこに何があるか全部わかっているんだから、整理なんかされたら、移動のまじないに必要なものが見つけられなくなるんだよ」(p73〜)
「さあ、中へ入った入った。働きすぎのおばさん。ぼくが腹を立てないうちに、何かほかのおもちゃを見つけなさいよ。腹を立てるのは嫌いなんだ」(p74)
「ええ、腹を立てるのが嫌いでしょうとも! あんたって、不快なことはみんな嫌いなんだから、違う? 逃げ回るうなぎみたい。いやなことがあると、いつだってぬるぬると逃げちゃうんだ」
ハウルはこわばったほほえみを浮かべました。「じゃあ、これで互いの欠点はわかったわけだね。さあ、家の中に入って。ほら、戻って」(p74)
「ほら、あんたのせいで破けたじゃないか!」
「繕ったげるよ」とソフィー。
ハウルは冷たくじろっとにらみました。「ああ、まただ。あんたは奴隷働きがよっぽど好きらしい」(P74)
そこで母が言うことには、
映画 女の子が掃除するのを肯定
本 そうした男女関係に批判的
はー、そうですか。
ソフィーが帽子に話しかける描写がないこと、この喧嘩のシーンがないことから、ハウルがぬるぬるになっちゃう原因が「ソフィーの言葉」である、という設定は完全に消えてしまう。