ユーヤンちゃんぽんめん

ankoo2005-11-04

HOME (角川文庫)

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べつに何の感動もないけど「装幀者」は杉浦康平
「前(にどめ)の夫」と暮らしているときに描いたまんがを「前(にどめ)の夫」に慰謝料払うために文庫化した、と冗談交じりに書いてます。単行本のときのあとがきとか「荒れてるなー」と思うけど、ダークなものをもらうわけではなくて、結局のところユーヤさん(いまの夫)がいかによいかよくわかります。
「解説」は貴山侑哉さん(いまの夫)。実にくだらないっぷりが笑える。愛すしかない。
彼と結婚したことを後悔するとしたら舅と姑がおまけでついてきたことだけみたい。いまのところ。

まーまーまーまー、そう目くじら立てずにさー……。目くじらってスゴイ言葉だよねー。目にくじら立てるんだってさー、スゴイよねー! って、立つわけねーじゃん! えっおい! どうなんだよ! 立たせてみろよ! そこまで言うんだったら、くじら連れて来いよ!

この本の中で唯一前の夫とはなんの関係もないだろう作品、『おにいちゃんのへび』。名作です。
私が南Q太を好きな部分の大部分は内田春菊に由来しているのだと思うのです。
幼い日、田舎で過ごした、世間の理不尽さ、みたいなの。

なかでも特に「おにいちゃんのへび」が好きです。世間一般の常識よりも自分の素直な気持ちを大切にする。そういうことって本当に忘れがちになるけど、大事なことだよねー。なんか今の自分と比べて考えさせられました。
よーし! もっとのびのび生きてくぞー! えっ……? もうさんざんのびのびして他にのびるところがない? あーっそう、そうだったんだ。どうりで最近ベッドから足がはみだしてると思った。気をつけよーっと。

著者の方すいませーん。角川書店の宮山さんすいませーん。もっと色々書きたかったんですが、0歳の息子が泣いているので。あっ、2歳の娘が「アンパンマン見たい〜!」といって騒いでいるので。あっ、5歳の娘が「ジュース飲みたーい!」とわめいているので。あっ、9歳の息子が「ここはどこ? わたしはだれ?」とつぶやきながらうろうろしだしたので。このへんで勘弁して下さい。それでは本当に失礼します。あっ、妻の瞳に吸い込まれそうなので……バイバイキーン。

(終)*1

*1:それももう三年半前